ソリューション事例

お客様は新製品の開発を検討しており、その製品には特殊なステンレスパイプが必要でしたが、従来取引のあるメーカーではパイプの外径精度が悪いため、想定している新製品の性能が出せずに困っていました。
その製品はパイプの外径精度が必要なだけでなく、レーザー加工と穴明け加工が必要なため、パイプ製作とその加工が出来るメーカーが見つかりませんでした。
さらに、一般的には入手できない超耐熱性・超耐食性が必要な特殊材料であることに加えて、少量・多品種ということもあり、実現は難しいと半ば諦めていました。

当社は様々な鋼種の実績があり少量からの生産も得意なため、板巻き造管と連続造管の2通りの製造方法を活用して、全ての明細の品揃えが出来る事を説明しました。
通常はコイル材から生産する連続造管ですが、切り板から造管するといった特殊な工法も活用して、板巻き造管では製造出来ないサイズの極少量品にも対応しました。
また、当社のパイプであれば、追加工程無しで外径精度の要求仕様も満足する事ができると説明しました。
さらに、当社の協力会社を活用してレーザー加工と穴明け加工まで一括して加工することができ、パイプ製作から後加工まで取りまとめて提案したところ、メリットを感じていただき採用が決まりました。

パイプの外径精度が向上したことで、想定していた製品の性能が発揮できるようになりました。
その結果、開発時に想定していた製品のターゲットコストには届かなかったものの、レーザー加工と穴明け加工まで一括で加工できたことでコストを抑える事ができ、何より新製品の立ち上げが出来た事に大変満足していただきました。