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2024.01.12

製品情報

ステンレスパイプの加工の種類と特徴について解説

ステンレスパイプの加工の種類と特徴について解説

ステンレスパイプの加工の種類と特徴について解説

 

耐食性が高く丈夫なステンレスパイプは、自動車部品などの機械の構造材や工場の配管、手すりやポールなど、様々な分野・用途で使用されています。
ステンレスパイプが最終製品になるまでには、その用途に応じて様々な加工が施されています。

本記事では、「ステンレスパイプにはどのような加工方法があるのか」について説明しています。
ステンレスパイプの加工でお困りの方は、シンニチ工業まで、お気軽にお問い合わせください。

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目次


ステンレスパイプの加工方法一覧
  ステンレスパイプの切断加工の種類と特徴
   突切りバイト切断
   丸鋸切断(チップソー、メタルソー)
   帯鋸切断(バンドソー)
   レーザー切断(レーザー加工)
   その他の切断
  ステンレスパイプの面取り加工の種類と特徴
   機械面取り
   電動工具面取り
  ステンレスパイプの曲げ加工の種類と特徴
   ベンダー曲げ(冷間曲げ)
   熱間曲げ
  ステンレスパイプの縮管加工の種類と特徴
   スピニング加工(へら絞り加工)
   スウェージング加工
   プレス加工
   グルービング加工
  ステンレスパイプの拡管加工の種類と特徴
   バルジ加工(ハイドロフォーミング)
   フレア加工(つば出し加工)
   ベローズ加工
   ビーディング加工(ひも出し加工)
   プレス加工
  ステンレスパイプの研磨加工の種類と特徴
   バフ研磨
   電解研磨
   センターレス研磨(研削)
   円筒研磨(研削)
シンニチ工業で対応出来るステンレスパイプ加工


 

ステンレスパイプの加工方法一覧

 

ステンレスパイプの加工には様々な種類がありますので、それぞれ詳しく説明します。
ステンレスパイプの加工でお困りの方は、シンニチ工業まで、お気軽にお問い合わせください。

ステンレスパイプだけでなく、鉄パイプやチタンパイプ等についても、お問い合わせください。

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ステンレスパイプの切断加工の種類と特徴

切断加工は、文字通りパイプを切る加工の事で、パイプを真っ直ぐそのまま使用する場合でも、パイプを曲げたり拡げたり絞ったりする後加工を行う場合でも、必要な長さに切断するために一番初めに行う加工と言えます。

突切りバイト切断

突切りバイト切断は、旋盤による切断方法の事で、「バイト」とは材料を削るための刃物です。
パイプをチャックで固定して回転させ、刃物(バイト)に当てて切削する事で切断します。
あまり耳にしない切断方法だと思いますが、板厚が薄いパイプを変形を少なく切断する際に適しており、シンニチ工業ではほとんどの短尺パイプを、この方法で切断しています。

丸鋸切断(チップソー、メタルソー)

丸鋸(まるのこ)とは、円盤状のノコギリの事で、それを高速で回転させてパイプを切断します。
丸鋸にも種類があるので、ここではチップソーとメタルソーについて説明します。
チップソーとは、円盤状の刃の先端に超硬チップやタンガロイなど摩耗に強い材質の刃を取り付けた鋸刃で、メタルソーとは、合金などの金属で作られた鋸刃です。
丸鋸切断では、テーブルを回転させることで斜め切断(角度切断)もできます。

帯鋸切断(バンドソー)

帯鋸(おびのこ)とは、バンドソーとも呼ばれる帯状のノコギリの事で、それを高速で回転させてパイプを切断します。

レーザー切断(レーザー加工)

レーザー切断は、レーザー光を照射し、材料を溶解させながらパイプを切断する方法です。
斜め切断(角度切断)や曲線などの複雑な形状の切断も可能です。
パイプの穴あけ加工にも使われ、丸穴や角穴だけでなく、模様などを作ることもできます。

その他の切断

上記の他にも、ガス切断やプラズマ切断プレス切断などがあります。
材質やサイズなどによって、最適な加工方法を選択する必要があります。

 

ステンレスパイプの面取り加工の種類と特徴

面取りとは、パイプ端面の角を角面や丸面などに加工する作業のことです。
角を45°に削る面取りをC面取り、丸く滑らかに削る面取りをR面取り、糸のように目に見えないほど細い面取りを糸面取りなどと言います。
鋭利な角面を面取りする事で、ケガの防止ができる事や後加工しやすくなるといった目的があります。

機械面取り

機械面取りには、旋盤加工、フライス加工などがあります。
旋盤加工は、切断と同じくパイプを回転させ、そこに刃物(バイト)を押し当てて面取りします。
C面取りなら斜め45度の真っ直ぐなバイト、R面取りなら円弧状のバイトを使用します。
フライス加工は、テーブルに固定したパイプに対し、回転する刃物(カッター)を押し当てます。

電動工具面取り

電動工具面取りには、グラインダー、サンダーなどがあります。
グラインダーは研削盤ともよばれ、砥石を回転させて研磨・切削・研削を行う工作機械です。
サンダーは紙や布などのサンドペーパーを取り付けたパッドを回転させて研磨を行う工作機械です。


ステンレスパイプの曲げ加工
の種類と特徴

曲げ加工とは、文字通りパイプを適した角度に曲げる加工の事です。
曲げ加工の用途としてよく目にするところでは、手摺やイスなどの鋼製家具などがございます。

ベンダー曲げ(冷間曲げ)

ベンダー曲げは最も一般的な曲げ加工方法で、常温〜720℃以下で加工を行う冷間曲げの1種です。
ベンダーマシンなどと呼ばれる加工機で、パイプをチャックで掴んで金型のR形状に沿わせてパイプを引っ張りながら曲げる加工方法です。
冷間曲げには、ベンダー曲げの他にロール曲げという加工方法もあります。

シンニチ工業のパイプでは、乗用車やトラックのエキゾーストパイプ(排気管)などの用途でベンダー曲げ加工が活用されています。

熱間曲げ

熱間曲げは、800度から900度までの範囲で鋼材を曲げる加工方法です。
熱間曲げは高周波曲げとも呼ばれ、熱を加えると変形しやすくなる金属の性質を利用して曲げ加工を施す方法です。冷間曲げよりも小さな圧力で大きく曲げることができるため、厚みのあるパイプや径が小さく鋭角に曲げるのに適しています。

 

ステンレスパイプの縮管加工の種類と特徴

縮管加工は、絞り加工とも呼ばれ、パイプの管端や中間を元の外径よりも細くしたり、円錐状(テーパー管)にしたりする加工の事です。
機械などの部材として必要な形状にするためや、パイプ同士を繋ぐために使われる加工方法です。

スピニング加工(へら絞り加工)

スピニング加工は、旋盤などを用いてパイプを高速回転させ、成形用の金型にローラーを押し当てながら成形する塑性加工方法です。
スピニング加工はへら絞り加工とも呼ばれ、へら絞り加工は、パイプを回転させながらへらと呼ばれる棒状の工具を押し当てて成形する塑性加工です。

シンニチ工業のパイプでは、乗用車の触媒コンバータケースなどの用途でスピニング加工が活用されています。

スウェージング加工

スウェージング加工は、分割された金型が回転し、叩きながらパイプの外径を絞っていく冷間鍛造加工で、テーパー形状や勾配をつけたり、管端の外径を小さくする加工方法です。回転冷間鍛造加工とも呼ばれています。

シンニチ工業のパイプでは、搬送装置のコンベアローラーなどの用途でスウェージング加工が活用されています。

プレス加工

プレス加工は、自動車業界をはじめ様々な分野で金属加工に用いられています。
パイプを金型に固定し、プレス機で圧力をかけ、金型に沿ってパイプを成形する加工方法です。
パイプの外径を小さくする縮管だけでなく、パイプの外径を大きくする拡管加工も可能です。

シンニチ工業のパイプでは、油圧ジャッキなどの用途でプレスによる縮管加工が活用されています。

グルービング加工

グルービング加工は、グルーバーなどと呼ばれる工具や加工機を用いて、パイプに溝加工を施す加工方法です。
パイプとパイプを継手でつなぐための掛かり止めとして、溝を切るために使用される加工方法で、ハウジング形管継手と呼ばれる継手を使用し、ハウジングの爪を溝にはめ込み、ボルトとナットで固定してパイプを接合します。

シンニチ工業のパイプでは、搬送装置のコンベアローラーなどの用途でグルービング加工が活用されています。

 

ステンレスパイプの拡管加工の種類と特徴

拡管加工は、パイプの管端や中間を元の外径よりも大きくしたり、円錐状(テーパー管)にしたりする加工の事です。
機械などの部材として必要な形状にするためや、パイプ同士を繋ぐために使われる加工方法です。

バルジ加工(ハイドロフォーミング)

バルジ加工は、ハイドロフォーミングとも呼ばれ、金型にセットしたパイプに高圧の液体を充填しながらパイプの両端を軸方向に圧縮する事で、金型に彫り込まれた形状に素材を伸ばしながら中空成形を行う加工方法です。

シンニチ工業のパイプでは、乗用車の触媒コンバータケースなどの用途でバルジ加工が活用されています。

フレア加工(つば出し加工)

フレア加工は、ツバ出し加工とも呼ばれ、金型にセットしたパイプに内径側からローラーを回転させ、金型に押し当てながら外径(内径)を大きく広げていく加工方法です。
パイプとパイプを継手でつなぐために使用される加工方法で、ルーズフランジと呼ばれる継手を装着して、ボルトで固定してパイプを接合します。

シンニチ工業のパイプでは、穀物などの輸送用配管などの用途でフレア加工が活用されています。

ベローズ加工

ベローズ加工は、ストローの曲げる部分のような蛇腹形状を付ける加工の事で、ベローズとは日本語で蛇腹(じゃばら)を意味します。ベローズの加工方法には、ロール成形・液圧成形などがあります。
ロール成形は、パイプの中に治具を通し、外側からローラーを当てることによって成形する方法です。
液体成形は、バルジ加工(ハイドロフォーミング)を用いてベローズ成形を行う方法です。

シンニチ工業のパイプでは、トンネルのスプリンクラーの配管などの用途でベローズ加工が活用されています。

ビーディング加工(ひも出し加工)

ビーディング加工は、ビード加工ひも出し加工とも呼ばれ、円周上に突起のついた金型にパイプをセットし、ローラーで圧力をかけ、パイプの円周上に紐のような突起をつける加工方法です。

シンニチ工業のパイプでは、浄水器の外筒などの用途でビーディング加工が活用されています。

プレス加工

プレス加工は、プレス機で圧力をかけ、金型に沿ってパイプを成形する加工方法です。
パイプの外径を大きくする拡管だけでなく、パイプの外径を小さくする縮管加工も可能です。

シンニチ工業のパイプでは、コンバインの揚穀筒などの用途でプレス加工が活用されています。

 

ステンレスパイプの研磨加工の種類と特徴

研磨加工とは、パイプの表面を少量ずつ削って磨き、滑らかな状態にする表面処理の加工です。
表面の凹凸を少なくし、光沢のある状態へ仕上げることができるため、外観・美観の向上、サビや汚れの付着防止などあらゆる目的で研磨加工が施されます。
研磨されたステンレスパイプは、化粧管化粧パイプという呼び方で規格品としても流通しています。

バフ研磨

バフ研磨とは、柔らかい布などで作られた「バフ」に研磨剤を付けて、バフを回転させながらパイプに当てることで表面を磨く研磨方法です。
使用する研磨剤の種類によって粗さ・光沢具合が異なり、数字で「#400番」や「#800番」などの番手という呼び名で区別されています。この数字が大きくなればなるほど光沢が生まれ、グレードが高くなります。400番の研磨は化粧管などとして一般的に流通している研磨の番手で、800番の研磨となると鏡面研磨などと呼ばれ、鏡のような反射を生み出します。

シンニチ工業のパイプでは、バイクのフロントフォークなどの用途でバフ研磨が活用されています。

電解研磨

電解研磨は、パイプを電解液に浸し、電流を流して電気分解させることでパイプの表面を溶かして滑らかにする研磨方法です。
高精度の平面が出せる上、他の研磨法では狭くて研磨出来ない部分も研磨することができます。また、表面が滑らかになると同時に強固な酸化皮膜が形成されて耐食性が向上するという特徴もあります。

センターレス研磨(研削)

センターレス研磨は、パイプを回転する砥石・ローラー・支持板で支え、ローラーでパイプの回転と送りを調整しながら表面を削る方法です。
パイプの全長を支えるのでたわみが少なく、研削精度を一定に保つことが可能なため、1μmの高精密な寸法精度や、高精度の面粗度を必要とする際には、センターレス研磨が適しています。

円筒研磨(研削)

円筒研磨は、パイプの両端をセンターという尖った治具で押して支え、パイプを回転させて、高速回転させた砥石を押し当てて表面を削る方法です。
円筒研磨は真円度、面粗度においてセンターレス研磨よりも更に高精度の加工が可能となりますが、生産性は劣ります。

 

 


 

シンニチ工業で対応出来るステンレスパイプ加工

 

シンニチ工業ではステンレスパイプをはじめ、鉄パイプ・チタンパイプなどの丸パイプの製造(造管)から、切断・面取りまで社内で一貫して対応する事が可能です。

また、シンニチ工業のネットワークを活用して、曲げ・縮管・拡管・研磨だけでなく、その他様々なパイプの加工にもご対応いたします。

 

様々な業界で、多種多様な用途で採用されている実績がありますので、そのノウハウを活かして、

お客様の用途に応じた最適なご提案をいたします

パイプ製作やパイプの加工でお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。

 

【お問い合わせ先】

TEL:0533-88-4151

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